LTE Cat.M1には可能性を感じる件

先週、組み込みとIoTのイベントに行ってきました。

http://www.jasa.or.jp/etwest/

元通信業界の人間としてLTE Cat.M1に期待するところがあって、業界の温度感というか、そういうの見てみたかった感じです

実際行ってみたら、驚きのワイシャツの白さ(洗濯CM並感)だったでした
いつものラフな格好とコート&シエルのリュックスタイルだったので、ブースの説明員の人が「コノ人、声かけていいのか?」と判断迷ってるのを感じた

いろんなブース回っていると、どんな立場や業種なのか聞かれるわけですよ
「エッジ(デバイス)側の人ですか?」みたいな

そんな時は「クラウドの方から来ました」で乗り切っていました。嘘は言ってない
IoTのデータはクラウドで処理というのが定番のようで「クラウドから」は全然通じてた

ブースうろうろして感じたこと

とりあえずIoTやりたいからって「画像処理でディープラーニングして工場のラインを自動化」とか溢れすぎてて、そんなみんなで同じもの作っても売れないよね

NFCとか規格マッチョすぎ、もう人類はQRコードで決済システム十分だと思い始めてないか?

Cat.M1について

そもそも LTEと言えば5Gでしょとなりがち
5Gは高速大容量で期待もされてるし、サービスインしたら魅力的なユーザー体験が訪れるんだろうなとは思う
ただ、5Gを使うほどのコンテンツって限られてしまうと思うんだよね
例えば、リアルタイムでのVRスポーツ観戦とか面白い体験なんだろうけど、そんなに毎日要らないでしょと

高速な5Gとは、いわば真逆の規格がカテゴリーM1(Cat.M1)
低速な代わりに低コスト、省電力
ドコモでは今年中にサービスインの予定

Cat.M1のような低速だけど低コストのような通信規格は結構たくさん出てる
LoRaとかSigfoxや、NB-IoT

その中でも、Cat.M1が個人的には良いなと思うポイント

・セルラー回線なので、ほぼ全国カバー
・移動してもつながる

まぁ利用用途によって選べばいいんだから、どの方式が優れてるとかない
それでも、この2点は「その辺にあるものを繋ぐ」という利用用途では強いと個人的には思っている

今までは、「繋ごう」と思うとwifiとか設定してたわけですよ
パスワード入力したり、AOSS使ってみたり

ディスプレイない機器はもっと大変
Amazon ダッシュボタンみたいに超音波使ったりとか、NetureRemoでも専用アプリから設定とかね

ハッキリ言ってめんどくさいわけですよ
それどころか、パソコン詳しくない普通の人にとって見れば絶望的に「繋がらない」世界なわけですよ

そこへ、Cat.M1のような「sim刺さっててたら通信出来ちゃいます!」
って存在がくると、キャズム超えちゃうんじゃないかと思いません?

LTE4G/3Gのモジュールは5000円とかしてたわけですよ
そんなんでは、数千円の商品に3Gモジュール載せようとか誰も考えない

それに対して、Cat.M1のモジュールって500円くらい
これなら製品に乗せるかどうかの選択肢になりえると思う

「その辺にあるものを繋ぐ」で特に可能性を感じるのは、個人的には「遊び」
その辺のおもちゃが繋がったら楽しいなと思うのは、現実と仮想のクリスマスツリーにも通じてる

通信モジュール入りのボードゲームで一緒に遠くの友達と遊べたりとか
SDカードなんか使わなくても、音声データ追加出来る妖怪ウォッチとか
そういったモノこそ普通の人に望まれてると思う

このへん書くと長くなる

simもSORACOMさんのおかげで、すごく良い市場が出来上がっている
SORACOMが無かったら日本の通信業界の未来はもっと暗かったと本気で思う

そんなこと考えていたらタイムリーなことにSORACOMからCat.M1のIoTボタンが発表された
https://soracom.jp/registration/soracom_ltem_button/

ということでSORACOM最高!という話しでした。(あれ?)