本の紹介 人工知能は私たちを滅ぼすのか

社内で人工知能というキーワードに興味ある人が多かったようなので本を紹介してみたい。

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↑は、ここ数か月で買った人工知能関連の本

昔から人工知能については独学で調べていて、確率モデルや強化学習について遊び程度にプログラム組んだりしてた。

自分である程度プログラム書いて人工知能に挑戦した人はよくわかると思うんだけど、人間と自然に会話するようなSFに登場する人工知能って絶望的に遠い存在。

そんな体験からすると近年の人工知能の伸び率はすごい。

ペッパー君やIBMのワトソンなんか、もうSFの世界から出てきたんじゃないかと思える。

ディープラーニングがブレイクスルーとなりそれまでの限界を押し上げ、将棋や囲碁の世界では人間を打ち破るようになってきた。

先日、囲碁の世界チャンピョンを破ったGoogleの人工知能が人間には理解できない手を打ち続けて勝つ姿を見て、誰かが「ものすごくカンがいいのかもしれない」と評したように、今の最新の人工知能は膨大なデータを人間でいうところの経験に置き換えて、想像力が非常に高いレベルに達してきている。

今や人間の知性を超えるのは時間の問題だと考える人々も多い。

そんな人工知能分野も長い開発の歴史がありました。

なので興味あるといっても2045年問題をよく知らなかったり、レイ・カーツワイルの名前知らなかったりするんだったら、いきなりディープラーニングを勉強しようなどと無謀なことは考えずに、そもそも人工知能とは何かを学ぶ意味でも歴史を振り返るのがおすすめ。

ということで、最初に読むんだったらこの本。

大きく2部構成になっていて、第1部は「コンピュータの創成期」

人工知能開発の歴史はコンピュータ開発の歴史といっても過言ではなく、ジョン・フォン・ノイマン、アラン・チューリングという20世紀の天才が人類にもたらしたコンピュータ誕生から始まる100年の物語。

第2部は「人工知能の黙示録」

人工知能がこれから世界をどのように変えていくのか、そして人工知能が現実味を帯びる中で、そもそも知性や心とは何なのかを探求する物語。

 

人は心を作れるだろうか?

人工知能は、コンピュータだけでなく哲学的な探求なしには語れない。

本書は聖書からの引用がちょくちょく登場する。

人工知能が獲得する人を超えた知性を禁断の果実になぞらえるなど、正直、ちょっと宗教色強くないか?とも思える部分が無きにしも非ず。

ただ、逆に数式は全く出てこない。

「人工知能の勉強をする!」というよりは物語を読む感覚で人工知能分野のキーワードや問題をサクサク読んで理解できるんじゃないかな。